ネパール旅行記 心に残る場所「パシュパティナート」(vol6)
ネパールで一番印象的な場所だったかもしれない。。
色々考えさせられた場所だった。
パシュパティナート
スワヤンブナートの後は、パシュパティナートへ向かう。
パシュパティナートは私の人生観を変えた場所と言っても過言ではないくらい、衝撃を受けた場所だった。
パシュパティナートはネパール最大のヒンドゥー教の寺院である。
ガンジス川の支流であり、聖なる川とみなされるバグマティ側の河岸にその寺院は建っている。
この日は何かイベントがあったようで、沢山の人が行列をつくっていた。
パシュパティナートの入場料は500Rs。もちろんここも外国人のみ払う。
パシュパティナート寺院の中は、ヒンドゥー教徒以外立ち入り禁止のため、私は立ち入ることが出来きない。
そして、バクマティ川の方へと向かう。
向かうにつれ、異臭がひどくなってきた。
そう、バクマティ川岸には火葬場、アエルガードがあるのだ。
中心にあるのがバクマティ川。
そして煙が出ているところがまさに火葬をしているところだ。
火葬を目の当たりにした。
日本とは全然違う弔い方だ。厳かでともすると人目に触れないように弔う日本。
かたや観光客の私でさえその様子を伺えるネパール。衝撃すぎて言葉が出ない。
川岸では洗濯をしている人、だべっている人、陽気なインディアンと写真を撮りチップを取られる私、その傍らで死に行く人が火葬されている。
その様子があまりにも自然で日常で、、、そんな光景を見ながら私はふっと、「死」は特別なものじゃないんだなと思った。
自分が思っているよりももっと自然で日常的だなと思えた時、自分が抱えていた死への漠然とした恐怖がふっと軽くなったようだった。
輪廻転生を信じて墓を作らないヒンドゥー教徒の人たち(火葬された後の灰はその前のバグマティ側に流される)の死生観に触れられ、私の死生観も大きく変わった。
ちなみに火葬場は橋を挟んで上流に2つ、下流に4つの火葬台がある。
一番上流の火葬台はかつては王族専用で、庶民の火葬場は橋の下流だそうだ。
帰国後ネパールに1年住んでいたという知人から聞いた話だが、危篤状態となり余命後わずかとなった人たちは火葬場の近く(病院?)に運ばれるそうだ。
そこで息を引き取った後は、この火葬場で火葬されるそう。
パシュパティナートは広かったがヒンドゥー教徒以外入れない場所も多々ある。
ネパールの日常にちょっと足を踏み入れた場所だった。
-2012.07.23-